「恐れるな、語り続けよ」  06.07.16
                  使徒言行録18:1〜17

 パウロは、キリストによる救いの喜びを一人でも多くの人に
伝えようと、旅をしています。罪の虜になっている人。
 不安を抱えて生きている人。心から信頼し、身を委ねるものを
持てずに生きている人。揺るがない希望を持てずに右往左往する人。
 そんな人たちがキリストと出会い、救われ、心から喜んで、確かな
平安の中で、希望を持って生きるようになって欲しいと願って、旅を
続けていました。
 その旅で、キリストを知り、救われる人も多く起こりました。
 それは大きな喜びでした。
 しかし、身の危険を感じることもたくさん起こりました。
 それでも、彼はキリストの救いを語り伝えることを止めはしませんでした。
 その度に、神さまが、必要な助けを与え、道を開いてくださったからです。

 コリントの町に到着した時のことを、「衰弱し、恐れ、不安であった」と
振り返っています(コリントT2:3)。
 パウロは、疲れていました。
 しかし、神さまは、そんなパウロをしっかりと支えました。
 まず、アキラとプリスキラという、生涯の仲間となる人との出会いを
用意してくださいました。この二人は、思わぬトラブルに巻き込まれる
ようにしてコリントに住むようになっていました。トラブルに思えることの
中でも、神さまは導き、道を開かれます。
 次に、シラスとテモテを合流させてくださいました。
 それによって、パウロの心配が解消し、様々な必要も満たされていきます。
 神さまは、二人を合流させることで、パウロの周りの状況を整えて
くださいました。
  しかし、それでもパウロには恐れがありました。
 これまでに受けた暴力によって、心に深い傷があったのでしょう。
 そんなパウロに、「恐れるな。語り続けよ。わたしが共にいる」との
言葉が届けられます。

 この主の言葉が、状況が整うこと以上にパウロを支え、力づけました。
 この言葉のゆえに、彼は、前へ前へと進んでいけました。
 私たちにも、同じ言葉が与えられています。

 イエス・キリストの愛の言葉を持って、進んで行けます。
 「恐れるな。あなたと共にいる。」